それでも育った背景の影響もあってか、内面の欲求よりも「誰かの期待に見合うかどうか」で物事を判断していた僕は、心が揺れていた企業からの内定を断り、大手企業へ就職。

そこでは、素敵な同期、先輩、後輩、上司に巡り逢い「自分は〇〇を成し遂げるんだ！こんな想いがあるんだ！」とたくさん宣言し、本当によく働いていました。

おかげで今の自分の土台となるような経験もたくさんしてきました。

ですが自分が宣言していたようなことや頑張っていたことは自分の意志というよりも「誰にどう認められるか」で動いていたことで、社内での”王道出世ルート”に乗れたら自分は満たされると信じていました。

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“自分にないもの”を取り揃えて、”それを持っている自分”で自分を証明していましたし、そうしてないと自分はどうせ”生の自分”では誰にも受け入れられないって思っていました。だからそのままの自分でいるのが、曝け出すのがとんでもなく怖かったです。

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そうしていざ目標だった地点を手に入れた時、全く満たされていない自分がいました。

それからはまるでスイッチが切れたかのように起き上がれなくなり、適応障害と診断され、”自分はなんのために頑張ってきたんだろう？”というシンプルな問いに一つも答えを出せませんでした。