そんな「ミセスロザリー」もコロナ禍などの影響で経営店舗は厳しくなっていきます。

 

まったく違う業界で働いていましたが、この母親が築いた夢の形をそのまま終わらせたくない、と思ったことから、母親の仕事を手伝うことにしたのです。

 

長らく日本で過ごしてきた母親ですが、日本語の壁もわずかに残っていることから、営業が苦手な分野となっていたので、これまでの経験で培ってきたセールス力、マーケティング力を使い、「ミセスロザリー」の外販活動を私が一手に引き受けることとしました。

 

とはいえ、私自身も未経験の業界であり、単価も安いこともあって正直なところ試行錯誤の連続でした。時として母親とも大喧嘩したこともありました。

 

しかし、あるとき、お付き合いのあった先輩から、淡路島にある「イングランドの丘」という観光施設をご紹介いただき、その施設の独自の商品開発のお手伝いをさせていただく機会に恵まれたのです。

 

それが『コアラの鼻くそ』です。

 

おかげ様で、今では人気商品の一つとなってきております。

 

それ以後も、福岡のサービスエリアにも置かせていただくなど、少しずつですが販路が広がり、そこから希望が見えてきました。今となっては、個人消費者に向けた販路を築こうと、さまざま人たちに積極的に会い、その活動を広げています。

 

「母親の立ち上げた夢の形を、さらにまた大きな姿に変えていきたい」

 

今となっては、これが私の夢となり、また女手一つで私を育ててくれた恩返しでもある、という思いを込めて精力的に活動しています。